『無職転生』に登場する謎多き存在、ヒトガミについて詳しく解説します。
ヒトガミは主人公ルーデウスの夢の中に突然現れ、胡散臭い言葉で助言を与えてくるキャラクターです。
一見するとルーデウスの味方のように思えますが、ヒトガミには恐るべき正体と目的が隠されています。
この記事ではヒトガミの正体から、ルーデウスとの関係、使徒の存在、そして最終的な結末まで、ヒトガミのすべてを徹底的に紹介します。
ヒトガミとは?基本情報とプロフィール

ヒトガミは『無職転生』の物語において、非常に重要な役割を果たすキャラクターです。
ルーデウスの運命に深く関わり、物語の展開を大きく左右します。
まずはヒトガミの基本的なプロフィールから確認していきます。
ヒトガミの基本プロフィール
ヒトガミは、全体的に白くモザイクがかかったような、のっぺらぼうの外見をしています。
ヒトガミの姿は人の記憶に残りにくく、印象がぼやけてしまうという特徴を持っています。
口調は非常に軽薄であり、いかにも詐欺師のような胡散臭さを漂わせている存在です。
自分自身のことを「神様」と名乗りますが、ルーデウスは最初からヒトガミのことを強く警戒していました。
しかし、ヒトガミの言葉は不思議と相手を信じさせてしまう力を持っています。
ヒトガミはルーデウスの利益になるような言葉を投げかけ、次第にルーデウスの行動を誘導していくことになります。
物語の中で何度もルーデウスの前に姿を現す謎の多いキャラクターです。
ルーデウスの夢に現れて助言をする
ヒトガミが初めて登場するのは、フィットア領転移事件によってルーデウスが魔大陸に飛ばされた直後です。
ルーデウスの夢の中に現れたヒトガミは、「目覚めてから初めて会う人物に頼りなさい」という助言を与えます。
ルーデウスが目を覚ますと、そこには恐れられているスペルド族の戦士ルイジェルドがいました。
ルーデウスはヒトガミを疑っていましたが、結果的にルイジェルドと行動を共にすることで故郷への帰還に成功します。
その後もヒトガミは夢の中に現れては、「路地裏を探せ」などの助言を行い、ルーデウスに魔眼を手に入れさせます。
ルーデウスはヒトガミの助言に従うことで次々と困難を乗り越え、次第にヒトガミを信用するようになります。
ヒトガミの正体とは?ネタバレ解説
ここからはヒトガミの本当の正体について、物語の核心に触れるネタバレを含めて解説します。
ヒトガミがどこから来たのか、そして他の神々や龍神オルステッドとどのような因縁があるのかを詳しく見ていきましょう。
ヒトガミの本当の正体
ヒトガミの正体は、六面世界の中心にある「無の世界」に存在している太古の七神の生き残りです。
創造神が六面世界と六人の神を創り出した際、創造神の死骸の力を利用して、誰にも知られずにひっそりと無の世界で誕生しました。
ヒトガミは人間の世界の神である人神(ジンシン)を乗っ取り、六面世界を支配しようと暗躍を始めます。
他の神々の伴侶や重要人物を次々と殺害し、神々を互いに争わせることで、人間の世界以外の世界を滅ぼしてしまいました。
ヒトガミは自らの手を汚すことなく、卑劣な策略を用いて世界を崩壊に導いた黒幕です。
現在もヒトガミは無の世界に結界を張り、安全な場所から世界を監視し続けています。
六面世界の神々との関係
ヒトガミは六面世界の神々にとって、世界を滅ぼした許されざる共通の敵です。
ヒトガミは魔の世界、龍の世界、獣の世界、海の世界、天の世界の五つの世界を滅ぼすため、神々を騙して殺し合いをさせました。
その結果、人間の世界だけが残り、崩壊した他の世界の生存者たちが人間の世界へと逃げ込んでくることになります。
ヒトガミは六人の神々よりも強い力を持っており、真正面から戦うのではなく、裏から操ることで神々を破滅させました。
特に魔龍王ラプラスに対しては、ヒトガミが闘神を利用して戦わせ、ラプラスの魂を二つに引き裂く原因を作りました。
このようにヒトガミは、神々を言葉巧みに操り、世界に甚大な被害を与えた諸悪の根源です。
龍神オルステッドとの因縁
龍神オルステッドにとってヒトガミは、父親である初代龍神を殺害した絶対に許せない憎き仇です。
ヒトガミは龍神の配下である五龍将の一人を操り、隙を突いて初代龍神に致命傷を与えて龍の世界を滅ぼしました。
初代龍神は死の直前、ヒトガミを倒すために息子であるオルステッドに秘術を施し、遠い未来へと転生させます。
オルステッドはヒトガミを倒すという目的のためだけに、何百回もタイムリープを繰り返しながら戦い続けています。
一方のヒトガミは、無の世界に引きこもっているため、オルステッドはヒトガミの元へたどり着く方法を探しています。
二人の戦いは『無職転生』の物語全体を貫く、最も重要な対立構造となっています。
ヒトガミが恐れている存在
強大な力を持つヒトガミですが、未来視の能力によって自分自身が敗北する未来を見てしまい、強く恐れています。
ヒトガミが恐れているのは、ルーデウスとロキシーの間に生まれる子供であるララです。
ヒトガミが見た未来では、ルーデウスの子孫と未知の青年が、龍神オルステッドと協力してヒトガミを封印してしまいます。
ヒトガミにとってオルステッド単体であれば脅威ではありませんでしたが、ルーデウスがこの世界に転生してきたことで未来が大きく変わりました。
ヒトガミは自分が封印されるという最悪の未来を回避するために、ルーデウスの前に姿を現しました。
ヒトガミのすべての行動は、ルーデウスの子孫を歴史から抹消するためのものです。
ヒトガミの目的とは?何を企んでいるのか
ヒトガミがルーデウスに接触してきたことには、明確で恐ろしい目的が隠されていました。
ヒトガミが何を企み、どのような未来を恐れてルーデウスを操ろうとしたのか、ヒトガミの真の狙いについて詳しく解説します。
ヒトガミの最大の目的
ヒトガミの最大の目的は、自分自身が封印される未来を変え、生き延びて唯一の神になることです。
ヒトガミは未来視の能力で、ルーデウスの子孫とオルステッドに敗北する運命を知ってしまいました。
そのため、ヒトガミはルーデウスの運命に介入し、ルーデウスの子孫が生まれないように歴史を改変しようと企みます。
ヒトガミにとって他人の命や世界の平和はどうでもよく、自分の生存だけが唯一の行動原理です。
ヒトガミは他人の夢に現れて助言を与え、相手を信用させることで、間接的に邪魔者を排除していきます。
ヒトガミがルーデウスに優しく接していたのも、すべては自分の命を守るための卑劣な策略の一部に過ぎませんでした。
なぜルーデウスを利用するのか
ヒトガミがルーデウスを利用したのは、ルーデウスとロキシーが強い運命で結ばれており、直接殺すことが難しかったからです。
強い運命を持つ人物にはヒトガミの能力が通じにくく、直接的な干渉では未来を変えることができません。
そこでヒトガミは、ルーデウス自身を操ることで、ルーデウスとロキシーが出会うのを防ごうとしました。
ヒトガミが「路地裏を歩け」や「魔法大学に行け」と助言したのは、ロキシーとすれ違わせるための巧妙な罠でした。
ヒトガミはルーデウスの利益になる助言を与え続けることでルーデウスの警戒心を解き、完全に信用させようとします。
ルーデウスを味方だと思わせ、最終的にルーデウスの手でロキシーを排除させようと企んだのです。
ヒトガミが恐れている未来
ヒトガミが最も恐れている未来は、ルーデウスとロキシーの娘であるララが誕生し、オルステッドと手を結ぶ未来です。
ララは救世主としての運命を背負っており、ヒトガミを打ち倒す鍵となる存在です。
ヒトガミの未来視では、ララとオルステッドが協力することで、ヒトガミが無の世界で完全に封印される結末が示されていました。
ヒトガミは自分の破滅を何としても防ぐため、ロキシーがララを妊娠するタイミングを狙い澄ましていました。
ロキシーが妊娠して運命が弱まった瞬間こそが、ヒトガミにとって未来を変える唯一のチャンスでした。
ヒトガミは恐ろしい未来を回避するため、ルーデウスの家族を皆殺しにするという残酷な計画を実行に移します。
ヒトガミの計画
ヒトガミの計画は、ルーデウスに地下室の様子を見に行かせ、魔石病のネズミを解放させることでした。
地下室の扉を開ければ、病原菌を持ったネズミが逃げ出し、妊娠中のロキシーが魔石病に感染してしまいます。
魔石病にかかると治療は困難であり、ロキシーと胎児のララは命を落とすことになります。
さらに、ロキシーを救おうとするルーデウスの行動が裏目に出て、シルフィやエリスといった他の家族も次々と死んでしまう未来が待っていました。
ヒトガミは長年かけてルーデウスの信用を勝ち取り、幸せの絶頂にいるルーデウスを一気に絶望のどん底に突き落とそうとしました。
ヒトガミは人の不幸を笑う、まさに外道と呼ぶべき邪悪な計画を立てていたのです。
ヒトガミの能力と強さ
ヒトガミは直接的な戦闘描写こそ少ないものの、七大列強を凌ぐ強大な能力を持っています。
ヒトガミがどのようにして世界を操り、人々を服従させてきたのか、ヒトガミの持つ恐るべき特殊能力について解説します。
未来視の能力
ヒトガミの最も厄介な能力が、遥か先の未来を見通す「未来視」です。
ヒトガミは未来の出来事を正確に把握し、自分にとって不都合な未来を回避するために、他者の行動を巧みに誘導して歴史を改変していきます。
夢の空間に人を呼び出す能力
ヒトガミは人々の精神に直接語りかけ、夢の中に現れる能力を持っています。
ヒトガミ自身は無の世界から出ることができませんが、この能力を使うことで世界中のあらゆる人物に干渉することが可能です。
夢の中でヒトガミは相手の心を読むことができ、相手が何を望んでいるかを把握した上で、最適な言葉を選んで助言を与えます。
さらに、ヒトガミには「相手を無条件で信用させる呪い」が備わっています。
この呪いにかかると、ヒトガミが神々しく親切な存在に見え、ヒトガミの言葉を疑うことができなくなります。
ルーデウスのような異世界人には呪いが効きませんが、この能力によってヒトガミは多くの人間を洗脳し、自分の駒として利用してきました。
ヒトガミの強さはどれほどなのか
ヒトガミの戦闘力は非常に高く、七大列強の上位陣よりも強いとされています。
具体的な戦闘描写は描かれていませんが、初代龍神や他の神々を滅ぼした実績からも、ヒトガミの実力は計り知れません。
ヒトガミの本当の恐ろしさは、強力な戦闘力だけでなく、世界中を見渡す「遠視」と「未来視」を組み合わせた情報収集能力にあります。
ヒトガミは敵の弱点や動きを完全に把握し、直接手を下すことなく、他者を操って敵を排除します。
ヒトガミは相手の弱みに付け込み、同士討ちをさせるなど、極めて陰湿で狡猾な手段を好みます。
圧倒的な力と知略を兼ね備え、安全な無の世界から攻撃を仕掛けてくるヒトガミは、まさに作中最強クラスの黒幕です。
ヒトガミの使徒とは?ヒトガミ陣営の人物一覧
ヒトガミの目的を達成するために、ヒトガミの指示通りに動く者たちを「ヒトガミの使徒」と呼びます。
ヒトガミは使徒を操ることで、オルステッドやルーデウスを追い詰めるための陣営を形成します。
ヒトガミの使徒たちは、ヒトガミの未来視と呪いによって完全にコントロールされています。
使徒になる人物は、ヒトガミの助言によって命を救われたり、成功を収めたりした経験を持つ者が多く、ヒトガミに強い恩義を感じています。
ヒトガミの使徒がどのようなシステムで動き、どのような人物が使徒として利用されてきたのかを詳しく見ていきます。
ヒトガミの使徒たちは、物語の終盤でルーデウスたちの前に強力な敵として立ちはだかることになります。
ヒトガミの使徒とは何か
ヒトガミの使徒とは、ヒトガミのお告げによって誘導され、ヒトガミの都合のいいように操り人形となっている人物のことです。
ヒトガミは相手の夢に現れて助言を与え、相手が助言に従うことで使徒としての役割を果たさせます。
使徒たちは自分がヒトガミに利用されているとは気付かず、自分の意志で行動していると勘違いしています。
ただし、ヒトガミの未来視には制限があり、同時に未来を見ることができるのは最大で三人までです。
そのため、ヒトガミが一度に操ることができる使徒も三人までという弱点があります。
オルステッドは、ヒトガミの使徒を見つけ出して排除することを目的としており、使徒とオルステッドは敵対関係にあります。
ヒトガミの使徒になった人物一覧
物語の中でヒトガミの使徒として判明している人物は複数存在します。
ルーデウスも最初はヒトガミの助言に従って行動していたため、オルステッドから使徒だと勘違いされて殺されかけました。
他にも、アリエル王女の守護騎士であるルークや、アスラ王国の上級大臣ダリウス、水神レイダ・リィアなどが使徒として操られていました。
さらに、元冒険者のギースや、不死身の魔王バーディガーディ、冥王ビタといった強力なキャラクターたちもヒトガミの使徒となります。
ヒトガミはそれぞれの使徒の欲望や弱点を利用し、甘い言葉で誘惑して手駒にしました。
使徒たちはルーデウスやオルステッドを倒すため、ヒトガミの指示に従って襲いかかってきます。
ギースとの関係
ギースはルーデウスの父パウロの元仲間であり、ルーデウスとも親しい関係でしたが、実はヒトガミの最も厄介な使徒でした。
ギースは冒険者としての才能がありませんでしたが、ヒトガミの助言によって生き延び、成功を収めました。
ヒトガミはギースを騙してギースの故郷を滅ぼすという非道な行動をとりましたが、それでもギースはヒトガミへの恩義を捨てられませんでした。
ギースはヒトガミの指示で長年にわたり暗躍し、最終決戦では七大列強を含む強力な戦士たちを集めてルーデウスに宣戦布告します。
ギースはヒトガミの正体を知りながらも最後までヒトガミの味方として戦い、ルーデウスとの全面戦争の末に命を落とすという悲しい結末を迎えました。
バーディガーディとの関係
魔大陸の魔王であるバーディガーディも、ヒトガミの使徒としてルーデウスたちの前に立ち塞がります。
バーディガーディは不死身の肉体を持つ豪快な魔王でしたが、ヒトガミの言葉に乗せられ、最終決戦に参加することになります。
ヒトガミはバーディガーディに、最強の力をもたらす最狂の装備である「闘神鎧」を身にまとわせました。
闘神鎧を着たバーディガーディは、七大列強の「闘神」として圧倒的な戦闘力を誇り、ルーデウス陣営にとって最大の脅威となります。
バーディガーディはヒトガミの計画の要として激しい戦いを繰り広げますが、最後はルーデウスたちによって倒され、復活できないように封印されることになりました。
ヒトガミの空間とは?夢の世界の正体
ルーデウスがヒトガミと対話する謎の白い空間について詳しく解説します。
ヒトガミが存在するこの空間が世界のどこにあるのか、なぜヒトガミはそこから出られないのか、空間の秘密とアクセス方法に迫ります。
ルーデウスが訪れる白い空間
ルーデウスが眠りについた際、夢の中でヒトガミと出会う場所は、何もない真っ白な空間です。
この空間は単なる夢の中の景色ではなく、六面世界の中心部に位置する「無の世界」という実在する場所です。
六面世界はサイコロのような形をしており、それぞれの面に人間の世界や魔の世界が存在しますが、無の世界はそのサイコロの空洞部分にあたります。
ヒトガミはこの無の世界で誕生し、その後、他の世界を滅ぼした後に結界を張ってこの空間に閉じこもりました。
ルーデウスの意識だけがこの無の世界に引き込まれ、ヒトガミと会話をしていました。
無の世界はヒトガミにとっての絶対的な安全地帯であり、誰の攻撃も届かない聖域となっています。
なぜ夢の中でしか会えないのか
ルーデウスがヒトガミと夢の中でしか会えない理由は、ヒトガミ自身が無の世界から外へ出ることができないからです。
ヒトガミは過去に龍神たちとの戦いで無の世界に逃げ込み、厳重な結界を張って外の世界から自分を隔離しました。
そのため、ヒトガミは物理的に人間の世界に姿を現すことができず、人々の精神に干渉して夢の中で接触するしか方法がありません。
ヒトガミは遠視の能力で世界中を監視し、狙った人物の夢の中に現れて言葉巧みに操ります。
ヒトガミは安全な無の世界に引きこもりながら、使徒たちを駒として動かすことで世界を支配しようとしています。
ヒトガミの本体に物理的なダメージを与えることは、通常では不可能な状態になっています。
ヒトガミの空間へたどり着くには
ヒトガミが潜む無の世界へたどり着き、ヒトガミを直接倒すためには非常に困難な条件を満たす必要があります。
無の世界へ通じる道を開くためには、龍神の配下である五龍将がそれぞれ持っている秘宝をすべて集めなければなりません。
オルステッドはヒトガミを倒すため、長い時間をかけてこの五龍将の秘宝を探し集めています。
しかし、秘宝を持つ者の中には魔神ラプラスなど強力な存在も含まれており、秘宝を集めることは容易ではありません。
ルーデウスとオルステッドは、ヒトガミの使徒たちの妨害を退けながら、無の世界へ至るための準備を進めていくことになります。
ヒトガミを倒すためには、無の世界へ突入する手段を確立することが絶対条件となります。
ヒトガミとルーデウスの関係
ヒトガミとルーデウスは、助言を与える者と受ける者という関係から始まりましたが、次第にその関係は変化していきます。
二人の間にどのような嘘があり、なぜ敵対することになったのか、関係の変遷を解説します。
なぜヒトガミはルーデウスに近づいたのか
ヒトガミがルーデウスに近づいた本当の理由は、ルーデウスの運命を歪めて自分が殺される未来を回避するためでした。
ルーデウスが異世界から転生してきたことで、ヒトガミの未来は大きく変わり、ララとオルステッドによって封印される結末が確定してしまいました。
ヒトガミはルーデウスに直接危害を加えることが難しかったため、友好的な態度を装ってルーデウスの夢に現れました。
ヒトガミはルーデウスの旅をサポートするふりをして、ロキシーとの出会いを阻害しようと画策します。
ルーデウスがヒトガミの助言に従うことで、ルーデウスの人生はヒトガミの都合のいいように誘導されていきました。
ヒトガミは最初からルーデウスを破滅させるつもりで近づいていたのです。
地下室事件とヒトガミの嘘
ルーデウスとヒトガミの関係が決定的に変わるきっかけとなったのが、恐るべき罠が仕掛けられた地下室事件です。
ヒトガミはルーデウスに対して、「家の地下室に異常がないか見てきてほしい」と簡単な頼み事をしました。
ルーデウスはこれまでヒトガミの助言でうまくいっていたため、疑うことなく地下室の扉を開けようとします。
しかし、地下室には魔石病の病原菌を持ったネズミが配置されており、扉を開ければロキシーが感染して死んでしまう仕掛けになっていました。
ヒトガミは長年ルーデウスを助けるふりをして信用させ、この一瞬の罠でルーデウスの家族を皆殺しにしようとしたのです。
ヒトガミの優しさは、すべてこの嘘のための布石でした。
二人の関係が決裂した瞬間
ヒトガミとルーデウスの関係が決裂したのは、未来からやってきた老いたルーデウスが真実を告げた瞬間です。
未来のルーデウスは、ヒトガミの罠によって家族をすべて失い、絶望の人生を送った果てに過去へタイムリープしてきました。
未来のルーデウスからヒトガミの本当の目的と悪逆非道な本性を知らされたルーデウスは、ヒトガミへの怒りを爆発させます。
正体がバレたヒトガミは本性を現し、ルーデウスの家族を人質に取ってオルステッドを殺すように脅迫しました。
ルーデウスは家族を守るためにオルステッドに挑みますが敗北し、その後オルステッドの配下になることを選びます。
この出来事を境に、ルーデウスはヒトガミを倒すための明確な敵として立ち向かう決意を固めました。
ヒトガミとオルステッドの戦い
ヒトガミと龍神オルステッドの因縁は、太古の時代から続く壮絶な戦いの歴史です。
オルステッドがなぜそれほどまでにヒトガミを憎み、どのようにしてヒトガミと戦い続けているのかを詳しく解説します。
龍神オルステッドがヒトガミを倒そうとする理由
オルステッドがヒトガミを倒そうとする最大の理由は、父親である初代龍神の復讐を果たし、世界を救うためです。
ヒトガミは太古の時代に神々を騙して殺し合わせ、龍の世界を含む五つの世界を滅ぼした元凶です。
ヒトガミはオルステッドの父である初代龍神を罠にはめて殺害し、六面世界の支配を目論みました。
初代龍神は死の間際、息子のオルステッドにヒトガミを倒す使命を託し、転生法を用いて遠い未来へと送り出しました。
オルステッドは父親の遺志を継ぎ、ヒトガミの悪行を止めるために孤独な戦いを続けています。
オルステッドにとってヒトガミは、何百回時間を巻き戻してでも必ず抹殺しなければならない絶対的な宿敵なのです。
ヒトガミとの長い戦いの歴史
オルステッドはヒトガミを倒すために、気の遠くなるような長い戦いの歴史を繰り返しています。
初代龍神の秘術により、オルステッドはヒトガミを倒せなかった場合、記憶を保持したまま過去に戻るタイムリープを強制されます。
オルステッドはすでに何百回ものループを経験しており、その度にヒトガミの使徒を探し出し、ヒトガミを倒すための最適解を模索し続けてきました。
ヒトガミは無の世界から使徒を送り込み、オルステッドの邪魔をし続けています。
これまでのループではヒトガミを倒すことができませんでしたが、ルーデウスというイレギュラーな存在が介入したことで歴史が大きく変わりました。
ルーデウスとの協力により、オルステッドはついにヒトガミを追い詰めることになります。
ヒトガミの最後はどうなる?結末ネタバレ
物語の最終盤、ヒトガミはどのような結末を迎えるのでしょうか。
ルーデウスたちとの長きにわたる戦いの果てに、ヒトガミに待ち受けている運命と、物語の最後のシーンについてネタバレを含めて解説します。
ヒトガミは最後に封印されてしまう
ヒトガミの最後は、完全に敗北し、無の世界で厳重に封印されるという悲惨な結末を迎えます。
本編内ではヒトガミが直接倒されるシーンは描かれませんが、ルーデウスが見た夢の中でヒトガミの最終的な姿が示唆されています。
その夢の中でヒトガミは、手足をバラバラに切り離され、それぞれの部位が魔法陣で縫い止められた状態で拘束されていました。
ヒトガミは半透明の鎖で縛られ、身動き一つ取れない状態で無の世界に閉じ込められていたのです。
ヒトガミを完全に殺してしまうと世界が滅びてしまう可能性があるため、命を奪うのではなく、能力を完全に封じ込めるという方法が取られました。
ヒトガミは永遠の孤独と屈辱の中で生き続けることになります。
ヒトガミは誰が倒すのか
ヒトガミを最終的に倒すのは、ルーデウス本人ではなく、ルーデウスの死後に活躍するルーデウスの子孫たちとオルステッドです。
ルーデウスは生きている間にギースやバーディガーディといったヒトガミの強力な使徒たちをすべて打ち倒し、ヒトガミの手足を奪うことに成功しました。
使徒を失ったヒトガミは、ルーデウスが生きている間は手出しができなくなりました。
そしてルーデウスが天寿を全うして亡くなった数十年後、娘のララをはじめとするルーデウスの子孫たちがオルステッドと共にヒトガミに最終決戦を挑みます。
ルーデウスが人生をかけて築き上げた絆と家族の力が世代を超えて結実し、ついに憎きヒトガミを打ち破ることになります。
ヒトガミとルーデウスの最後の会話
ルーデウスが老衰で天寿を全うした後、死後の精神世界である白い空間でヒトガミと最後の会話を交わします。
ルーデウスは完全に封印されてうずくまっているヒトガミに対し、憎しみではなく感謝の言葉を伝えます。
ルーデウスは、ヒトガミという明確な敵が存在したからこそ、自分は家族を守るために本気で努力し、充実した人生を送ることができたと語りました。
ヒトガミはルーデウスがいなくなったことで反撃できると強がりますが、ルーデウスは冷静に聞き流し、「頑張れよ」と言い残して消えていきます。
ルーデウスに完全に見下されたヒトガミは、肩を落として深く絶望し、かつて人々を嘲笑っていた面影は完全に失われていました。
まとめ
『無職転生』におけるヒトガミは、ルーデウスの人生を翻弄し、世界を滅亡の危機に陥れた邪悪な黒幕でした。
未来視の能力と呪いを駆使して人々を操り、自分の保身のためだけに家族の絆を壊そうと企みました。
しかし、ルーデウスとオルステッドの不屈の戦いによって計画は阻止され、最終的には子孫たちの手によって封印されるという因果応報の結末を迎えます。
ヒトガミの存在は、ルーデウスの成長と家族への愛を際立たせる最高の悪役でした。

