『杖と剣のウィストリア』において、魔導士たちの頂点に君臨する「至高の五杖(マギア・ヴェンデ)」。
彼らは物語の鍵を握る最重要人物たちであり、主人公ウィルが目指す到達点でもあります。
本記事では、至高の五杖の詳細や選出条件、メンバーのプロフィールを解説します。
至高の五杖(マギア・ヴェンデ)とは

至高の五杖(マギア・ヴェンデ)とは、魔導の央都(ウルブ・リガーデン)の頂点に立つ5人の最高位魔導士を指す称号です。
魔法使いの塔(メルセデス・カリウス)の最上階に君臨し、強大な魔力によって張り巡らせる「偽りの空」にして「大結界」によって、世界の平和を維持しています。
至高の五杖の称号は、塔の最上階まで上り詰めた「到達者」のみが手にできるものです。
最強の称号として、現代も受け継がれている、誰もが一度は夢見る魔導士の誉れです。
至高の五杖はなぜ生まれたのか
至高の五杖が誕生した理由は、人類を滅亡の危機から救うために強力な魔法の力が必要だったからです。
遥か昔、世界は「天上の侵略者」によって侵略され、地上は壊滅的な打撃を受けました。
これに対抗するため、始祖魔女王メルセデスのもと、5人の魔導士が空を封じ、侵略者に封印を施しました。
現在まで500年の間、至高の五杖の大結界は、天上との境界を作り上げ、人々を護り続けています。
至高の五杖の現在の派閥
現在の至高の五杖は、氷、炎、雷、妖聖、光の五つの属性派閥によって構成されています。
それぞれの派閥は「塔」の中に独自の居城を持ち、日々魔法の研鑽や後進の育成に励んでいます。
| 氷の派閥 | エルファリア・アルヴィス・セルフォルト/氷姫の杖(アルヴィス・ヴィーナ) |
| 炎の派閥 | キャリオット・インスティア・ワイズマン/炎帝の杖(インスティア・バルハム) |
| 雷の派閥 | ゼオ・トルゼウス・ラインボルト/雷公の杖(トルゼウス・ファッジ) |
| 妖聖の派閥 | エルノール・リヨス・アールヴ/妖聖の杖(エルリーフ・カナン)」 |
| 光の派閥 | アロン・マステリアス・オールドキング/光皇の杖(マステリアス・ノア) |
この五属性が固定されているわけではなく、時代によって土や風といった他の派閥がその座を争うこともあります。
例外として「光の派閥」は適性者が極めて少なく、派閥というよりはアロン直属の少数精鋭部隊のような形をとっています。
他の四大派閥は、常に自派閥から「杖」を出し続けることに固執しています 。
「天上の侵略者」から世界を守る大結界
至高の五杖の最も重要な任務は、空を覆う「大結界」を維持して「天上の侵略者」の侵入を防ぐことです。
この世界では、空の上から常に人類を狙う脅威が存在しており、至高の五杖たちが絶えず魔力を注ぎ込むことで結界が守られています。
もし彼らがいなくなれば、結界は崩壊し、世界は再び侵略者の手に落ちてしまうでしょう。
大結界の効力は1年間となっており、大晦日(ニューイヤーズ・イヴ)に境界祭(テルミナリア)が開催され、新たな大結界が張り巡らされます。
至高の五杖(マギア・ヴェンデ)の現メンバーを一覧で紹介
至高の五杖の現メンバーは、アロン、キャリオット、ゼオ、エルノール、エルファリアの5名です。
それぞれの属性を極めた「杖」の称号を持ち、光、炎、雷、妖聖、氷の各派閥を代表しています。
いずれも「生ける伝説」と称される圧倒的な実力者たちです。
「氷姫の杖」エルファリア・アルヴィス・セルフォルト

「氷姫の杖」エルファリアは、史上最年少で至高の五杖に上り詰めた水・氷属性の天才魔導士です。
主人公ウィルの幼馴染であり、彼が「至高の五杖」を目指す最大の動機となっている人物です。
わずか2歳で魔法を習得し、十二の氷秘法(エル・グラス・フロース)というオリジナル魔法を創出しました。
至高の五杖のメンバーの中でも、随一の魔法発動速度を誇ります。
その美貌と才能から『聖女』と崇められていますが、本性を知る者からは『怠惰の権化』『聖女の皮を被った不真面目至高の五杖』と言われています。
「炎帝の杖」キャリオット・インスティア・ワイズマン

「炎帝の杖」キャリオットは、炎の派閥を率いる青年で、アロン不在時には「杖」たちのまとめ役を務めています。
至高の五杖の中でも随一の知略を誇り、権謀術数にも長けた「頭脳」の役割を担っています。
高度な並行処理能力を駆使し、ほぼ全ての炎属性魔法を使いこなすと同時に、強力な炎の盾で防御も完璧にこなします。
常に笑みを浮かべて慇懃無礼な態度をとるため、周囲からは「胡散臭い」と思われがちです。
魔法学院の教師であるワークナーやエドワルドの1つ年下の後輩でもあります。
「雷公の杖」ゼオ・トルゼウス・ラインボルト

ゼオは雷の派閥を率いる野性味溢れる青年で、至高の五杖の中でも最強の近接戦闘能力を有しています。
「蛮族」の渾名を持ち、「欲に鎖は繋げねえ」という自身の掟を持っています。
他者の魔法や技術を「奪う」天賦の才を持ち、魔力を纏って雷速で移動する独自の戦闘スタイルを確立しています。
元ストリートチルドレンという異色の経歴を持ち、まともな就任過程を経ずに実力で至高の五杖まで成り上がりました。
欲望に忠実で傲慢ですが、ウィルのような「どん底から這い上がってくる者」を好む一面もあります。
「妖聖の杖」エルノール・リヨス・アールヴ

エルノールは妖聖の派閥を率いるハイエルフの王女で、エルフ特有の高度な幻想魔法と風魔法の使い手です。
エルフとしての誇りが極めて高く、他種族を見下す冷徹な態度を崩しません。
しかし、側近のフィルヴィスたちとのやり取りでは、恋愛小説好きや、乳兄弟のイグノールへの歪んだ執着など、人間味のある内面が垣間見えることもあります。
過去にエルファリアに氷魔法限定の勝負で敗北した経験から彼女を敵視しており、常に喧嘩腰で接しています。
「光皇の杖」アロン・マステリアス・オールドキング

アロンは「至高の五杖」の王として君臨する、御年144歳の光の派閥の長です。
他のメンバーを凌駕する圧倒的な魔力、暴力、知脳、魔法技術を兼ね備えた「生ける伝説」です。
ダンジョンの深層遠征を自ら指揮することが多く、光属性魔法を極めた部隊や独自の「発掘機関」を従えています。
性格は厳格そのものですが、内輪の揉め事をじゃんけんで解決させるなど、時折お茶目な面を見せることもあります。
加齢による衰えを指摘されつつも、未だに魔法世界の絶対的な守護者として君臨し続けています。
至高の五杖(マギア・ヴェンデ)に選ばれる条件とは
至高の五杖になるには、最高学府である「上院」で認められ、塔の最上階へ至る険しい道のりを踏破しなければなりません。
原則として各派閥のトップである必要がありますが、実力次第では若くして抜擢されることもあります。
塔の最上階まで上り詰めた「到達者」になること
至高の五杖を目指す者の絶対条件は、塔の第7階節以上の「至挑の領域」を攻略し、最上階に辿り着くことです。
この領域は強力な番人が守る「杖の墓場」と呼ばれ、多くの優秀な魔導士がここで挫折します。
番人を打ち倒し、頂に到達した者だけが「到達者」と呼ばれ、至高の五杖への立候補資格を得ることができます。
かつてエドワルドも到達者となりましたが、一歩及ばずその席を掴むことはできませんでした。
頂に辿り着く実力と、その後の選抜を勝ち抜く強さが不可欠です。
特例で至高の五杖に選出されることもある
通常は上院での長い修業を経て選ばれますが、稀代の天才は学院在籍中に特例で選出されることがあります。
現メンバーのエルファリアやゼオがその例で、彼らは例外中の例外として正規の過程を飛び越えて就任しました。
また、現職の「杖」がダンジョン探索などで命を落とした場合、代理の杖が急遽選出されることもあります。
基本的には各派閥のトップや到達者が選ばれますが、緊急事態や圧倒的な才能が認められた場合には、慣例に縛られない人事が行われます。
過去の至高の五杖(マギア・ヴェンデ)メンバーとは
至高の五杖の席は固定ではなく、歴史の中で様々な属性の魔導士たちが入れ替わってきました。
過去には現在とは異なる属性の「杖」が名を連ねており、派閥間の激しい競争が繰り広げられていたことが分かっています。
かつては土妃の杖や風魅の杖も存在した
過去の至高の五杖には、「土妃の杖(グランディス・ラビス)」や「風魅の杖(ソルフィス・ネヴァン)」などの称号が存在していました。
現在は四大派閥に席を譲っていますが、土魔法や風魔法の名家もかつては頂点に立っていました。
例えばコレットの家系であるロワール家は、以前は「杖」を輩出するほどの土魔法の名門でした。
このように、七属性および妖聖の杖は、常に次代の最強を目指してその座を争い続けています。
現在席を持たない派閥も、自派閥から至高の五杖を誕生させようと虎視眈々と機会を狙っています。
至高の五杖の任期は最低1年
新しく至高の五杖に指名された者は、最低一年の任期を負うことが義務付けられています。
これは境界祭で再構築された大結界を一巡する間、確実に維持し続ける必要があるためです。
彼らは魔法世界の頂点として隔絶した才能を持つため、数年で頻繁に入れ替わることはなく、多くの場合長期にわたってその地位を保ちます。
居住空間や合議の場も塔の最上階にあり、彼らは文字通り雲の上の存在として日々の公務や結界の維持に励んでいます。
交代が起こるのは、本人が力尽きるか、それを上回る怪物が現れた時だけです。
まとめ
至高の五杖(マギア・ヴェンデ)は、世界を侵略者から守る「偽りの空」を支える、魔法世界の絶対的な守護者たちです。
彼らは「魔法使いの塔」の頂点に君臨し、各属性派閥を代表する最強の存在として崇められています。
若き天才エルファリアや伝説のアロンなど、それぞれが圧倒的な実力と重い使命を背負っています。
ウィルが「剣」としてこの頂を目指す中で、彼らとの接触が物語を大きく動かしていくことになるでしょう。
侵略者の脅威が迫る中、彼らが守る「空」の真実や、次代の杖を巡る争いから目が離せません。





